
先日、仕事でクレームが発生しました。
その後、迅速に再発防止策をクライアントへ提出しましたが、部下からの報告書をほぼ全て全修正しました。
それで、なんで書けないんだろう?と思ったので、
自分の頭の中の棚卸し、整理を含めて記事にしてみました。
クレーム処理、経緯報告、再発防止策を書く上で、どんな要素が必要なのか、どんな考え方を持っていたらいいのか、記します。
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目次
クライアントが納得いく報告書を書くのに必要な要素
仕事において、人がやっている業務だと、どうしてもミスが発生してしまうことってありますよね。
お客様対応だったり、単純な事務作業だったり、色々あると思います。
ミスをやってしまい、お客様にご迷惑を掛けてしまった事実は変えられませんので、その後の行動が大事になります。
悪かったことは謝罪し、次に同じことが起こらないよう再発防止策を策定して報告します。
ですが、その再発防止策を策定する時に、自分も相手も納得いくレベルにまで仕上げなければなりません。
では、一体どんな要素が入っていればいいか?
私が気をつけている点を記していきます。
1.経緯報告:事実を嘘偽り無く書く
まず、大前提なのですが、事の顛末を嘘偽り無く書くことが大切です。
ここで間違えてしまうと、その後の行動が全て誤ってしまうことになります。
部下から一次報告を受けていた内容と、後から経緯報告書としてまとめられた一連の事実を見ると、全然内容が異なっていることが多々あります。
なぜ、そんなことになっているかというと、部下は悪い報告をすることによって、嫌な思いをしたくないからです。
そのために、報告内容を捻じ曲げてしまうことがあります。
上司の立場としては、そこで怒るのではなく、事実を事実として受け入れる度量を持ち合わせておく必要があります。
起こってしまったものは、いくら責めても仕方が無いのですから。
2.謝罪:お客様が納得いかない部分を取り上げる
経緯報告の中で、ボトルネックになっている部分も探します。
一体全体、一連の事実の中で、どこが原因となっていて、お客様が納得いっていないのか突き止めるのです。
探偵になったつもりで真実を突き止めましょう。
この時、気をつけなくてはならないのは、「犯人探し」をしないということです。
人が起こしてしまったミスでも、それは今回たまたまその人が起こしてしまったものであって、もしかしたら自分が起こしてしまうことだってあるのです。
別にお客様もその犯人を吊るし上げることを望んでいるわけではありません。
「納得がいかないことの事実」が問題であって、「誰が」は関係ありません。
あくまで焦点を当てるべきは「事実」の「事象」です。
また、なるべく自分の感情は脇に置いておきましょう。
感情が入ると、事実を事実として受け入れられなくなる可能性が高くなります。
3.本来あるべき姿:お客様が望んでいた本当のことは何か
「納得がいかないことの事実」とともに、
「本来あるべき姿」を明確にしましょう。
それがお客様が望んでいた本当のことであり、再発防止策にもそのまま繋がります。
お客様はどんなことに困っていたのか、
どうなれば満足いく感情を得てもらえるのか、
自分がお客様の立場だったらどう思うのか、
どうされたなら納得いくのか、
想定問答を繰り返して、そしてサービス提供者側として出来る限りのことを考えることが大切です。
4.再発防止策:業務フロー・マニュアルの見直し
前述で、本来あるべき姿を見出したら、業務フロー・マニュアルの見直しをします。
現在、どういう業務フローで仕事をしているのか。
また、どのようなマニュアルで再現性があるのか。
これらを精査していく必要があります。
精査する上でのポイントは次の項になりますが、
「何ができて、何ができないのか」という情報・知識量がそのまま再発防止策のレベルに差が出ます。
なるべくなら、システムを組み上げる知識があると望ましいです。
また、「楽をしてミスを無くす」発想が大切になります。
5.再発防止策:自動化できるか、いつまでに、どの程度やるか
…よくありがちな再発防止策なのですが、
「ダブルチェックをトリプルチェックにします。」
とか、バカなことはしないこと。
これは頭を使っていないバカのすることです。
今の作業工程を1工程増やしていたら、業務量が増えたら回らなくなりますし、利益率を下げる原因にもなってしまいます。
考えるべきは、人的工程を減らすための作業の”自動化”です。
IT・システムが発達し、決められた定型業務はマクロを組んだり、システムで自動化したり、最近ではAIなんかも取り上げられています。
それなのに、人を増やして作業するなんていうのは愚の骨頂です。
時代遅れも甚だしい。
もし、そんな上司、会社だったら、先行きが暗い会社だと思うので、転職を考えられた方がいいかと思います。
まるで成長していないし、これからもずっと作業を強いられます。
ちょっと横道に逸れましたが、あとは、それが
「いつまでにできるか?」ということです。
仕事には、期限があることが絶対です。
期限が無い事柄は、放置されることが殆どです。
必ず期限をコミットメントしないといけません。
そして、「どの程度までやるのか?」ということです。
現在のミスの確率が10000件中10件なら0.1%です。
そのミスの確率を10000件中1件にできるなら0.01%です。
ミス0%に近づけるのが勿論ですが、システムエラーだって起こることだってあるのですから、確率論でどれくらいの%まで発生率を下げられるのか、数字で示すことが、相手が納得する材料になります。
ただ、「頑張ります!」というのは根性論、脳筋野郎のすることですので、
具体的に数字で語れるかどうか?が相手を納得させられる最も有効な材料と言えるでしょう。
終わりに
いかがでしたか?
この視点は、相手が納得するかというよりも、私自身がこれらが揃わないと、納得しないので気をつけている点です。
大切なのは、起こってしまったことを糧に、どうプラスに持っていけるかです。
クレームや悪い報告というのは、ネガティブな感情がまとわりつきがちですが、一方で良い方向に向かうきっかけでもあります。
悪い膿が出るものなので、幸運だと思い、早期に再発防止策を実施しましょう。
それがより良いサービスを提供することに繋がります。
さて、書き終わって思ったのは、部下がなぜ書き上げられないのかなという点に関しては、
「基準設定」に寄与するかなとも思ったので、それはまた別の機会に記事にしたいなと思います。
この記事が何かの参考になれば幸いです。
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