最近の仕事で、事業計画書を作成しているのですが、
参考になりそうな資料を探していたところ、総務省が出している「事業計画作成とベンチャー経営の手引き」が、事業計画書の作成以外にも、ベンチャー経営者以外にもビジネススキルアップに非常に役立つと思ったので、紹介したいと思います。
目次
総務省の事業計画作成とベンチャー経営の手引き
総務省のホームページから探すと、全然探せなかったんですが、
Googleでキーワード検索「総務省 事業計画書」でググると普通に出てきます。びっくり。
総務省:「事業計画作成とベンチャー経営の手引き」
URL:http://www.soumu.go.jp/main_content/000170365.pdf
事業計画書のことについては、この手引きを読んでくれと思うので、この記事では特に紹介しません。
しかし、普通にビジネススキルアップとしてめちゃ役立つと思ったので、私は思わず一部の部下・同僚に共有しちゃいました。
例えば、どんなことが書いてあったか、一部引用させていただきます。
ここがすごい!その1-仕事のスピード・チェックリスト
これはかなり参考になったので、最初に持ってきました。
部下や同僚のタイピング速度とかを見ていても、仕事の能率が全然違うと感じたものがあるので、スピードを上げたい人は是非チェックして欲しい項目です。
早速、以下は引用です。
1.未読メールのみの表示にされていますか? ← この方がメールの返信が早くなる上に、ストレスが減る
2.未読メールが大体何通くらいでしょうか? (未読メールはいつもチェックして、基本的にゼロにしていますか?)
3.未読メルは大体何時間以内くらいに処理していますか? (読む、あるいは返信する)
4.Outlookの幅を狭め、デスクトップの右端1/4のスペースを活用していますか?
5.デスクトップの右端に文例フォルダや利用度の高いHPのショートカットなどを置き、活用していますか?メール処理やPCの使い方は、仕事の早い人とそうでない人に大変な差がある。社員全員のスキルアップを図ることにより、事業展開のスピードが相当変わってくる。「個人の勝手でしょ?」と言わせないよう、率先垂範でメリットを見せる。
まさか、仕事のスピードアップ術が書いてあるとは思ってもみなかったので、大変驚いたと同時に、内容の充実具合が凄いです。
もっと仕事をスピードアップして欲しい部署のリーダーに即共有しました。
他にも30項目くらいのチェック項目があるので、是非参考にしてみてください。
ここがすごい!その2-社員のやる気を高める育成手法
ベンチャー経営をしていく中で、人を採用して、事業をどんどん拡大していく際に、社員一人ひとりを戦力化していくことが重要な要素になります。
場当たり的な社員への指示をしたり、やる気をコントロールせずに、任せっきりになると、なかなか事業の結果に結びつきません。
マネジメントの1要素として、社員のやる気を高めることは重要です。
では、紹介されていた内容を一部紹介します。
以下は引用です。
社員のやる気を高め、育成を加速する組織文化、アプローチを確立するには、以下の5行動が非常に重要であり、ベンチャー社長が本気で取り組めば、ごく短期間に実行可能である。スキルの問題ではなく、社長が自分のスタイル、殻を破る勇気を持つかどうかでほぼ決定される
1.ポジティブフィードバック
ほめる、認めるだけではなく、厳しい内容でも相手のやる気を引き出すよう、ポジティブ、前向きに伝える、ねぎらう。
2.アクティブリスニング
相手の話を真剣に、全力で聞く。きちんと相槌を打ちながら聞く
3.オーバーコミュニケーション
そこまでするのと思うほどのきめ細かいコミュニケーション
4.コーチングの徹底
見本を見せる。やってみせる。あるいは、どうすればできるのか、具体的に助言する。叱責・追及は無意味。
5.アウトプットイメージ作成アプローチの実行
①最終ゴール、資料の完成形のイメージを最初に明示し
②目標達成までの期間に頻繁なコーチングをし
③過度なストレス・プレッシャーなくスピーディーにゴールに達成する、ドラフトを完成する、新しいコーチングのアプローチ
部下の指導方法まで記してあるとは…
部下を1人以上受け持っている人には是非参考にしてもらいたい内容だと感じました。
ここがすごい!その3-メモ書き方、効用
なんと「メモ書き」を勧めている!
しかも具体的なやり方まで載っていました。
以下は引用
メモを書くねらい
–頭に浮かんだことをすべてメモに書き留めることにより、考えを整理する、頭がすっきりする。書くと新しい考えが生まれる
–自分が何を悩んでいるのか、はっきり見える。悩みが大幅に減る
–メモが外部メモリになるため、頭の働きがよくなる
–暗黙知を形式知化する
–インタビューメモ、人から聞いたお話、ミーティング議事録など、すべて一元管理できる□方法
–思いついたこと、気になること、疑問点、次にやるべきこと、自分の成長課題など、頭に浮かんだことはすべてメモに書きとめる
–メモはすべてA4コピーの裏紙に。 気軽に書くには裏紙の方が望ましい
–必ず、1件1葉で。必ず横置きで、左上にタイトル、右上に日付を書く
–頭に浮かんだことをすべて書く。平均すると、毎日10ページ程度が目安。1か月に300ページ書ける人は急成長する
•真剣に考えていれば、毎日10ページ程度にはなる
•1枚1分半から2分程度で素早く書く。3分以上かけないこと。合計、毎日20分もかからない
– 夜まとめてではなく、思いついたその瞬間に書き留める、という習慣づけが重要
– A4より小さいサイズは、詳しく書く際にスペースが足りなかったり、他の資料と一元管理できないため、望ましくない
– ノートも、項目ごとの整理ができない、真剣に書くとあっという間に何十冊にもなってしまう、他の資料と一元管理ができないため、などの理由のため、望ましくない
ここがすごい!その4-リラックスかつトップスピードで走り続ける方法
ベンチャーで仕事するとなると、ずっと仕事漬けでなかなかリラックスする時間が取れず、走り続ける人が多いことでしょう。
ただ、人の集中力は無限にあるわけではないので、トップスピードで走り続けることはできません。
体力的にも、マラソンで例えて言うなら、42.195kmを100メートル走を走るスピードで全速力で走り続けることはできないでしょう。すぐに息切れしてしまいます。
なので、メリハリを持って、休む時はリラックスし、仕事をする時はトップスピードで走れるような方法を身につけておくと、後々の成果に繋がってきます。
では、書かれていた手法を一部引用して紹介します。
以下は一部引用
・人より先に行くと、ストレスが一気に減り、楽しさが倍増する
・仮説指向でアウトプットを先に描く
・息切れしないで走る工夫
– 頭に浮かぶことはすべてメモに書く. . . 頭が整理できる、優先順位に沿って仕事ができる、悩みが減る
– 未読、未処理メールを10通以上溜めない. . . 「あ、しまった~」がなくなる、ストレスが減る、先手を打てる
– キーパーソンを巻き込むことにより、無駄を少なく、より効果的に仕事を進める. . . ストレスが減る
– 気になったことはすぐアクションを起こし、解決し、クリアしていく. . . 溜めない鍵
– 緊張を極力取り除く
• テンションが高いままでは息切れする、破綻する
• どういう時特にテンションがあがるのか列挙し、防止策を考える
– 適宜、気分転換をする
• 人によって異なるので、自分に合ったものを見つける . . . 基本的には体を動かすことが望ましい。体のためにも、気分転換上も。
• オフィスから自宅へ戻るだけでも気分転換効果は大きい。仕事を続けるにしても、オフィスからはなるべく早く出ること・睡眠時間は絶対確保する
・このスピード、ストレスについて行ける人と行けない人がいる
ついて行けないメンバーがいるとチームは崩壊する
– 意欲の高くない人をなだめすかせ、盛り立てながら進むのは無理。ベンチャーにいるのは、本人にとってもストレスばかりで決してよくない
– 戦闘意欲が強く、エネルギーレベルの高いメンバーだけでチームを組むこと
しっかり休むところは休むべし、と書いてるのが素晴らしいなと思いました。
また、マネジメントにも役立つ内容なので、自分のやり方だけを押し付けないことが書かれているのが、より実践的だなと感じました。
ここがすごい!その5-文章を書くスキルの向上
普段の会話の言葉も、元々は文章です。
どんな言葉を繋げて文章にするかで、相手に与える印象、伝わり方、感じ方は全て異なってきます。
仕事をする上で、文章を書くスキルは欠かせません。
同じ言語を使う人間を相手に仕事をする上で、このスキルを身につけておくだけで雲泥の差が出ます。
実際、私も仕事をしていて、「言葉の使い方、文章の書き方がなってないな…」と思うことが多々あります。
自分自身もそうなので、都度単語や熟語は調べますし、正しい使い方も即調べます。
しかし、それすら怠る、自分の記憶を頼りにして、間違った使い方をする人も多いのが現実です。
正しい言葉を使うスキル、文章を書くスキルの向上方法の引用を紹介します。
以下は引用
人によっては、「小学校の頃から作文が苦手で. . . 」と感じておられる方も多いと思われるが、気にする必要は全くない。言うべき内容を伝えるだけのことなので、事業をやりたいという思いがあれば、必ず伝わる。ただし、以下のような練習を積むとさらによくなる。
・フレームワークと同様、練習がすべて
・長文を書くわけではないので、文章が苦手な人でも、十分可能
・ポイントを整理するだけ
・接続詞・接続句を意識的に活用すると、わかりやすい
– しかしながら、一方、特に、この場合、具体的には、これまでは、など ・「なるほどね」と思わせるかどうかが鍵
・一つのメッセージでも、言い方自体は何通りもある. . . 相手、状況により異なる
– 結論を述べ、その理由を列挙する
– 状況を順を追って説明し、「やっぱりこういう方が. . .」と落とし込む
・書いたら、他の人に話して反応を見る
・形式はあまり重要ではない
ああ、すごい。小学校の頃から作文苦手でした笑。
でも、仕事を始めてからは、ビジネスメールなどフレームが決まっているものを最初は活用して、型を自分のものにし、使えるようになってきました。
普段からやっている内容だったので、ここは全部紹介しました。
いかがでしたか?
総務省の「事業計画作成とベンチャー経営の手引き」をダウンロードしてみたらわかりますが、他にも濃い内容が盛り沢山です!!
ビジネススキルを高めたいのであれば、色んな研修やビジネス書を読むよりも、ここに書かれている行動指標を着実に実践する方が最も近道だと思います。
できてないところをピックアップして、自分自身でも実践していきます。
Facebookアカウントでコメントする