先日、採用面接の最後に、応募者の方から
「なぜその若さで本部長になれたんですか?」
という質問をもらった。
※私の会社の平均年齢は40歳です。
私32歳、他の面接官は61歳と30歳だったが、
そんな中で私が本部長で一番偉い人だったことに対して、
単純に疑問に思ったのだろう。
意表を突かれて、5秒くらい考えてからこう答えた。
一言、
「実力です!」
と自信満々に言うというのでも、なんか違うなと思ったので、別の答えを話しました。
目次
20代で取締役・本部長まで出世した3つのポイント
と、書いてはみたものの、実際に「3つのポイントがあります」なんて答えられてはいない。
今こうして後日、文章としてまとめているので3つのポイントとします。
1.困ったら◯◯さんに聞け!ポジション確立
「仕事の実績を出すことも然ることながら、
社内で一番の情報通となり、
『困ったら◯◯さんに聞けばいい』
という状態を作っていったからですよ。
分からないことは全部調べて、なるべく早く解決する。
そのスピードが社内一だからです。」
と答えてみた。
次に、これの根拠を話した。
2.業務マニュアル・業務フローの全掌握
「質問された時に、なぜすぐに答えられるかというと、
私の能力というか特徴ですが、
説明書を隅から隅まで読み込むタイプなのです。
ですから、業務全般を把握していて、
他事業部のことまで把握しているので、
だいたい何を聞かれても答えられる準備をしているんです。」
この時、応募者は、ちょっと引いてたと思います。
(ちなみに、部下に評価面談の時に、事例として話してみたら気持ち悪いですね(笑)って笑いながら言われた。)
あと、付け加えて、こうも答えた。
3.人と人との通訳役を担う
「人と人との通訳も担っているからです。
AさんがBさんにある質問をした時に
適切な答えが返ってこない時ってあるじゃないですか?
その時に、
『Aさんはこういうことが知りたいから、
Bさんは●●について答えて欲しいです。』
と、通訳してあげることがあります。
まぁ良いか悪いかは別として、重宝される人になりました。」
もっと別の言い方をすると、会議等でよくファシリテーター及びまとめ役を担うことが非常に多いです。
全体を把握しているから、
何ができて何ができないのか、
どこまで踏み込んだ話をしていいのか、
そのさじ加減も想像しているので折り合いをつけやすい。
まぁこのくらいのことを答えて終わった覚えがあります。
が、もっと別の答えもあったのかなぁと考えてみた。
特に、応募者の今後のためになる答えを。
風呂入りながら考えてたら、いくつか答えが出てきたので備忘録として書き残しておきたい。
4.社内で一番働け、少なくとも他人の3倍以上(番外1)
入社して3年目くらいからか、土日も合わせると月の残業100時間くらい働いてた時がありました。
それで、過去に読んだこの記事を思い出したのですが、以下引用。
例えばある会社での経理の仕事でもいいですし、ある会社での販売の仕事、営業の仕事でもいいんですが、どんな仕事でも1万時間訓練しますと人間っていうのは大体マスターするんですよ。
1日3時間やるじゃない。365日やったら1000時間じゃん。そしたら10年でしょ。1日6時間ずつ取り組んだら5年なんですよ。
という内容に対し、
「自分は10000時間まで達してたかな?」
と考えて計算してみたんです。
1年目:8時間×250日=2000時間
2年目:8時間×250日=2000時間
3年目:10時間×350日=3500時間
4年目:10時間×350日=3500時間
はい、5年目に入る前には、11000時間達成してました。
このくらいの時間やると、
社内で一番仕事しているし、内容も全部把握しているから、何か文句あるんだったら同じくらいやってみろよオラァっていう開き直りモード全開だったので、噛み付くやつは時間掛けてでも叩き潰すつもりでいたので、無双状態でした。
なので、まずは最低これくらい仕事やったらいけますよ。
出世の道も開けるかもしれませんね。
と、真っ向から伝えるのはブラック過ぎるので、とてもじゃないけど言えない。
5.イス取りゲーム、弱い中間管理職を見つけろ(番外2)
あと、早く出世するためには、どうしたらいいか?
新規事業部を作らない限りは、事業部の数は決まっているのだから、管理職の人数は決まっています。
要するに、数が決まったイスを取り合うイス取りゲームです。
では、そのイス取りゲームをどうやって制するか?
まずは企業文化をよく観察する必要があります。
大企業は、人事評価や出世までのルートの規定が定められているだろうし、年功序列制度が未だにあるところも当然あるでしょうから、あまり参考になる話はできない。
中小企業、社員数100名くらいまでの規模で適用できる話として書きます。
「自分の事業部でも他の事業部でも、弱い中間管理職を見つける。つまり、自分が取って代われるところを見つけること。」
さらに条件を付け加えると、
「部長や課長が、定年近くて次世代の中間管理職が育っていないところに異動願いを出す。」
これが定石だと考えます。
例えば、私の事業部で、事業部長の座を狙うのは至難の業です。
私はまだ32歳で、まだ成長途上であるはずだろうから、イス取りゲームをする相手としては分が悪いでしょう。
圧倒的に勝てる要素があれば、話は変わりますが、ポッと入った新人に早めに白羽の矢が立っても、早くて2、3年は必要ではないでしょうか?
であるならば、比較的簡単にイス取りゲームを制するのは、弱いところを探すのです。
今の私の会社で、自分の部下が「早く出世したいんです!」とか言い始めたら、狙いやすそうな事業部への異動を勧めるつもりでいます。
6.早く出世したいと思っているかどうか(番外3)
「早く出世したいんです!」という人と、
「事務職で安定して働きたいんです!」という人では、
対応も大きく変わってきます。
よほどのオーバースペックな安定志向の人で無い限りは、管理職に推薦したりはしません。
※管理職になるのを拒否して辞める人とかも居ますので。
であるならば、早く出世したいという人に、チャンスは巡ってくるものです。
私自身は、20代の内に社長になる!くらいの気概でやっていたので、自分でも0から1を生み出せる経験をしないといけないと思い、個人事業主として登記もしました。
あまり会社で公には言えませんが、副業活動をしたり、自分でSNSを使って集客をしてセミナーをやったり、コンサルティングをしてみたり、色々な活動をしました。
「早く出世したい」と考えているならば、
日頃の行動習慣や思考も、一段上のステージで物事を考えて、いつも一手先、二手先、三手先の布石を打つ考え方、行動をしていくはずです。
7.ボス感を如何にして出すか(番外4)
行動習慣や思考が、一段上のものになっていって、段々結果が出始めてくると思います。
しかし、若くて部長になれるかというと、躊躇されることも出てきます。
それが、「ボス感」があるかということです。
見た目、態度、立ち振舞、声の大きさ、声のトーン、ボディランゲージなど、
細かく見ていくと色々な要素があるものですが、
一言で言うと、
他社・他者から見られる立場として、その役職にふさわしいかどうか?
名刺交換をして、
「あぁこの人がマネージャーなのか・・・」
「えっ、この人が管理職なのか・・・不安だ」
など、第一印象でそう思われないようにする必要があります。
鶏が先か卵が先か
- まだ第一印象はひよっこだけど、役職を先に与えるか
- 第一印象が出来上がってから、役職を与えるか
貴方だったらどちらを選びますか?
私は現状後者を選んで、評価を付けています。
評価の面談でも、これから役職上がって欲しい人には、そう改善・強化して欲しい旨を伝えています。
初めて会う取引先・お客様にとっては、
その人自身が会社の顔、代表です。
ですので、ある程度の役職に就く人は、きちんと選ばなければなりません。
まとめ
20代で取締役・本部長まで出世した7つのポイント
- 困ったら◯◯さんに聞け!ポジション確立
- 業務マニュアル・業務フローの全掌握
- 人と人との通訳役を担う
- 社内で一番働け、少なくとも他人の3倍以上
- イス取りゲーム、弱い中間管理職を見つけろ
- 早く出世したいと思っているかどうか
- ボス感を如何にして出すか
いかがでしたか?
応募者から質問されたことに対して、きちんと答えようとすると、結構なボリュームになっちゃいました。
今は私は、評価する側になってこの視点を持ちましたが、
企業組織においての役職者になるということは、他者からもそのように見られるということですから、要素を紐解くと複数の条件が揃って初めて満たされるものです。
書いてみたものの、同じ質問をまたもらってしまったらどうしようかな?
7つのポイントを語ればいいのか、はてさてどうしたものか・・・
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